温度データ-前橋市T様邸(平成23年6-7月)

前回は平成23年3月上旬のデータを公開しましたが、今回は暑さが湿気・温度とも上がってきた6月・7月データを公開します。 (引き続き来春まで計測します)

▼まずは以下ののグラフをご覧下さい。 temp_data_graph2306

?今回は5箇所での計測データをご覧下さい。 1CH(赤)      外気温度 2CH(黄)      リビング・ダイニング温度 3CH(水色)    洗面所温度 4CH(オレンジ)  床下温度 5CH(紫)      2階寝室 まず赤色の外気温度ですが、3月での計測は雨水を防ぐため、アルミの郵便受け内部に設置したので、冬場でも最高温度が 44℃まで上昇してしまいました。 今回は和室前の縁側外部に設置し、雨が当たらないよう配慮をしました。 前回に比べ、最高気温も40,5℃。平均で26,7℃となりましたので、まずまずの記録が計測できたのかと思います。 気象庁発表の7月度平均気温は24,7℃です。 外部での直射日光の影響が2℃の違いに影響しているようです。 次は黄色のリビング・ダイニングのデータです。 冬場につきましては、この部屋に設置してある蓄熱暖房機1台のみで家中の空気を暖め、上下階の温度差異の小さくする事に 、3月度データを確認することで実証することができました。もちろん上下階だけでなく、トイレや浴室・洗面所も同じくです。 問題は夏の暑さ対策です。 暖かい空気は通常上に昇る性質があるので、冬場の空気循環は家全体の気密確保と全熱交換器の使用による熱回収に より、上手に行う事ができました。 しかし、冷房を使った冷たい空気は下に流れる性質をもっているため、1階でいくら冷房を使用しても2階までなかなか循環 してくれません。 まず暑さ対策の基本として ・日射を室内に侵入させない。 この方法がシンプルで最も効果があるかと思います。 方法は様々ですが、 ・外部の庇・スクリーン・よしず ・今流行りのグリーンカーテン(ゴーヤ等) ・室内のカーテン・ブラインド ・ガラスに高性能LOW-Eガラスを使用 など、様々なやり方がありますが、我が社の基本仕様ではLOW-Eガラスの採用、場所によりトリプルガラスも採用。 そして室内ブラインド「ハニカムサーモスクリーン」を採用し、日射の侵入を防ぎます。 夏場での注意として、朝の日射を遮ることで、その後1日の室内気温の上昇度合いが変わります。 そしてエアコンを28℃の弱運転でかまいませんので、なるべく気温上昇させないことです。  高気密・高断熱住宅は暖まりにくく、冷めにくいという特徴があります。 一度暖まると蓄熱層に十分な熱量が蓄えられるため、なかなか冷めずらい。ならば最初から暖めないようにすれば良い、 ということです。 T様邸ですが1階は約23坪(46畳)、2階約22坪(44畳)の所、家の機能性を考え、普段使用しているエアコンは リビングの2,5KW(8畳用),和室2,2KW(6畳用)、寝室2,2KW(6畳用)の計3台のみです。 平日昼間ですと、リビングにある8畳用の1台のみで暑さを感じずに過ごせるそうです。 2階は使用する時のみ、寝室の6畳用エアコンのスイッチを入れれば問題有りません。 夏場のエアコン使用量としては、かなりの省エネが見込めると思いますが、いかがでしょうか。 3番目はリビングから比較的離れた距離に位置する1階洗面所です。 平均気温26,0℃。 リビング・ダイニングと0,1℃しか変わりがないのがグラフから読み取れます。 4番目は床下です。 前回に引き続き非常に安定した温度・湿度を保っています。 平均気温21,7℃。 先日床に侵入し全体を検査。家の健康状態をチャックしましたが、床下基礎も居室と考え施工していますので、新築時と 同様の状態でした。 外部からの隙間が極力無いように施工していますので(隙間相当面積0,4)、室内から手の届く範囲で掃除をしていけば これからも問題ないかと思います。 最後は2階の寝室です。 平均気温27,2℃。 通常、夏場に階段から2階へ上がるとムワッとした熱気を感じる事が有るかと思います。 一階と二階の気温差1℃ですと、もうそんな事はありません。 日中二階はエアコンを使用しないで、この数字がでました。 しかも使用しているエアコンは8畳用と6畳用。 高気密・高断熱の住宅で暮らすとこのようなメリットが沢山あります。 冬も夏も省エネルギーで快適に暮らすことができる。その事がデータを見ることからも確認できます。 今後もデータ採取を行っていきます。 順次公開していきたいと思います。