建築研究所③

おはようございます。
今回はCLT実験棟についてお話させていただきます。
こちらが建築中の実験棟です。 P1040901
CLT(Cross Laminated Timber)は、 ひき板を並べた層を板の方向が直交するように 層を重ねて接着した大判の 木質パネルです。 1990年第中頃からオーストラリアを中心として 発展してきた新しい木質構造用材料として、近年日本 でも注目を集めています。 2016年に一般的な設計基準が策定されるのを きっかけに、今後国内におけるCLTの利用は急速に 進むことが期待されているとの事です。 所謂建築基準法の策定を検証している現場がこちらに なりますので、見学させていただき非常に 勉強になりました。

こちらが内部。
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現在のパネルは最大で2,7m×6,0m ということでした。 厚みは30mm×5層で150mm。 間近で見るとその迫力に圧倒されます。 見た目も美しく、この構造躯体をそのまま 内装材としても利用が可能です。 こちらは2階ロフトスペース。1枚のCLTで 構成されています。 P1040908
そして外部バルコニーの床組も1枚のCLTで設計 されています。 P1040912
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こちらの実験棟での研究内容ですが、 温熱環境HEAT20相当仕様の実施、CLTのクリープ 変形等の把握、耐久性や遮音性能その他様々な検証が 行われていました。 製造⇒現場への運搬等の問題など今後運営面での 様々な検証が必要になるようですが、 非常に興味深い実験棟でした。 次回はいよいよLCCM住宅についてお話させて いただきます。